鉄道遺産を活かしたまちづくりと観光


文化庁の推進する近代化遺産の保存・活用
 近代化遺産とは、我が国の近代化に貢献した産業、交通、土木遺産の総称。鉄道遺産もこの中に多く含まれている。
地域遺産として歴史的町並みや集落、文化的景観としての棚田、里山等と同じように全国各地でその土地らしいまちづくりの核として保存・活用されている。


 関東甲信越編
篠ノ井線の鉄道遺産(2009年3月5日)
 明治33年(1900)に敷設された篠ノ井線は稲荷山駅から冠着隧道の分水嶺まで約13kmにわたり25パーミルの急こう配が連続する。山裾を這うように築堤を築き高度を上げてゆく。土を高く積み上げた築堤を貫いて沢の流れや珍しいところでは、お寺の参道がある。篠ノ井線ならではの鉄道遺産を紹介する。

滝沢川橋梁(登録有形文化財)

築堤に包まれるような
レンガ造のアーチ

焼成温度が異なるレンガを
見事に使い分けた美しいアーチ

内部は橋台の切り石と
レンガのアーチが美しい
龍洞院架道橋(登録有形文化財)
 同 内部
 同 山側

お寺の参道が22mの
架道橋になっている(里側)
 

橋台は切り石積みでその上を
レンガで積みアーチを形成している
 

参道の階段上から山側の入り口を見る。
新しい道路のアーチ形の陸橋が目立ちすぎて
本物が陰になり見えにくい。

 しなの鉄道の旧国鉄169系電車(2009年3月5日)
 しなの鉄道で旧国鉄169系(急行信州・快速みすず等に使用)が健在。12両(3両×4本)のうち1編成が信越本線開通120周年記念で活躍当時の湘南色に塗り替えられ好評です。懐かしい姿に感動。全国唯一の直流急行形電車、貴重な鉄道遺産です。しかも現役だから素晴らしい。
 なお、3月22日のお別れ運転で元のしなの鉄道オリジナルカラーに塗り替えるそうです。撮影はお早めにどうぞ。  


リバイバルの湘南カラーと
しなの鉄道カラーの169系電車が並ぶ

歴史的跨線橋と169系、
国鉄時代を彷彿させる光景に感動

クハ169形の精悍なプロフィール
(戸倉駅で)

 中部編
 清水港に全国でも珍しいテルファーと呼ばれるクレーンが保存されている。昭和3年に造られたもので、船から荷揚げされた材木や石炭などを鉄道貨車に積み込むために昭和46年頃まで活躍していた。現在は、清水マリンパークのシンボルとして親しまれている。(登録有形文化財)

堂々としたテルファー全景
 

美しい曲線がたまらない魅力だ
まさに用の美

当時の基礎や石積みも
合わせて保存

荷揚げとガードレイルを移動する
荷役に活躍したモーターも保存

生活に自然に溶け込んだ姿が愛らしい
 

 西九州編
旧国鉄佐賀線 筑後川昇開橋
昭和10年(1935)国指定重要文化財
旧松浦線(現・松浦鉄道)吉井川橋梁
昭和19年(1944)国登録有形文化財
同・福井川橋梁
 

 北九州編

門司港駅舎(大正3年)
国重要文化財
 

駅舎2階の貴賓室
今は資料展示室
 

階段手すりのモールが
歴史を感じさせる
 

トイレは現役
手水の水盤も創業当時のまま
 

門司港周辺は歴史的建造物を
まちづくりに活かした
「レトロ事業」が成果を上げている